わたしの終わり

覚醒と悟りの言葉

【時系列 花岡修平】選択と運命・宿命・天命

変化するものは、常に変わっていくものは、真実ではなく幻にすぎません。
真実は恒久、永遠で、最初も無く、終わりもありません。
名称で呼ばれ、形態を有する物に実体はありません。
仏陀が何度も繰り返し言った言葉です。
あらゆるものに名前をつけられ、移り変わっていく現象世界、この世界は幻でしかありません。

魔術師が見せる魔法であり、イリュージョンです。
見せられている夢の世界でしかありません。

しかし、魔法は幻でも、魔術師は実在するのです。
変化する現象世界という幻を見せている見せる実体があるのです。
それだけが真実です。

さて、次のような事を言うと、
占い業界の皆様や、スピリチュアル業界の(業界って言ったらいけませんね)皆様から
お叱り頂くかも知れませんが、どうかこらえてやってください。
何もわかってない奴の戯言と思ってください。

宿命とは、もう既に決まっていて変えることの出来ない定め。
運命とは、自分が選択することによって結果が変わっていくもの。
天命とは、いくつかの選択肢から見えない何かによって、否応なく選択させられるもの。

わたしは今までは、そういう認識でした。

でも、これは正解なのでしょうか。

例えば、小説を書くとします。
物語の中に太いテーマを置いて、それが進行する中で様々な出来事を散りばめます。
ひとつだけではなく、二つ三つと出来事が重複するほうが波乱に満ちていて複雑で、この先の展開はどうなるのだろうと、ハラハラドキドキと興味をそそられるでしょう。
時に書き手は、シチュエーションによってキャラクターに不自然な行動をさせて意外性を表現したりします。
太いテーマが宿命で、散りばめられた出来事が運命で、そう来たか!と思わせる意外性が天命のように書けば、一つの作品は完結です。

例えばRPGゲームなら、更に運命と宿命の違いがわかるかも知れません。
勇者が旅に出て、姫を救出し結ばれるまでに用意された出来事の中で、選ぶ事をしないとゲームは進みません。
宝箱を開けるかどうか、ダンジョンに行くかどうか、それでオリハルコンの剣などを手に入れるかどうか、
それでゲームの進行が変わっていきます。
勇者が旅をする宿命と、時々アイテムや職業を変える運命と、ボスキャラを倒して姫と結ばれるという天命を置けば、行列のできるゲームの完成です。

現実世界で我々は選択の局面に立たされます。
小さな事から、人生の転機を迎える重大な事まで、選択の連続です。

そうして、自分で選んだと思い込みます。
そうしていながら、自分以外の何かに文句を言います。

でもほんとうに自分が選択しているのでしょうか。

錯覚の世界なのです。
選んではいるのですが、選択の先にある展開もすでに決められています。
というより、選択した瞬間にあらゆる事がそのように入れ替えられ整合されます。
そのように選択するように運ばれます。

物語の主人公は書生さんかも知れませんが、伊豆の踊り子も主人公なのです。
勇者は主人公なのでしょうが、ボスキャラも主人公なのです。
だれもかれもが主人公で、自分のキャラクター、自分の物語にとっては共演者なのです。

ほんとうは真我、源泉、神という見せる立場と、それを見る自分と認識している自分意識、それだけの関係です。
神は人の数だけのスクリーンに人の数だけの宇宙を映し出し、ただ一人の選択が全ての宇宙に反映されるように瞬時に書き換えます。
神はそのように、全ての自我意識を同時に作用させています。

ほんとうは自我意識さえ幻です。
真我、源泉、神だけが唯一の実在です。
すべては神によって決められていく幻です。
執筆者によって、プログラマーによって表現される素敵な物語です。
実在は執筆者だけで、プログラマーだけです。

じゃあ、自分にとってのこの世界なんて、なんの意味もないのか?
無駄に悩み、苦労して、悲しんで、苦しんで、なんの意味もなかったのか?

いやいや、それはね。
自我意識のあなたのその経験が、学びが、
実在である神が経験したいって切に願い、自分の分身としてあなたに託した尊い物語なのです。
けっして空しいものではありません。
それが神の活動であり、それが神の喜びでもあり、
だからリーラ(神の戯れ)なのでしょう。

そう言ってしまえば、神はなんて自分勝手なのだ!って言うかもしれません。

そう言わないでください。
神とは、あなたの事なのですから。

すべてあなた(自分意識)が選んでいるのだけれど、すべてあなた(神の意識)が選ばせているのです。
真実の愛を楽しむために、それをリフレッシュするために。
あなたは、そして誰もが、そのような神聖で偉大な唯一、ワンネスなのです。

みこころが成就されますように。



2012-04-06

 

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