わたしの終わり

覚醒と悟りの言葉

【時系列 花岡修平】三つの夢見

前にも言ったとおり、あなたが目覚めないのは、夢を見ていたいから、です。

我々は、朝、眠りから覚め、時間という感覚を思い出すと、この生活している状態が現実だと思います。
現実とは、このリアルな感覚をもって、そのように言ってるわけです。

現実というこの世界は夢だと何度言っても、それはあり得ないと否定されます。
この世界は、絶対的に現実で、それ以上の現実など無いと言うのです。

それならば、この現実が、そのまま目覚めであり、他に目覚めと言えるものは存在しない事になります。

そうであるならば、覚者と言われるものも、存在するはずがないのです。

かつて人々が目撃した覚者とは、偽りだったのでしょうか。

かつて人々が帰依したゴータマ仏陀は、いなかったのでしょうか。

かつて人々に真実の愛を説いたキリスト・イエスは、存在しなかったのでしょうか。

モーセはどうでしょう。
ミラレパはどうでしょう。
アミターバはどうでしょう。
クリシュナはどうでしょう。
ナーガールジュナは、
道元は、
空海は、
白隠は、
ラマナ・マハルシも、

全部、嘘っぱちだったのでしょうか。

目覚め、覚醒、そのようなものを求め訪ねる人々は、むしろそっちの方が夢なのでしょうか。

あなたが目覚めないのは、夢を見ていたいからです。
この時間という概念で縛られた現実のこの世界を、真実の世界として全く疑う事をしません。
それは、現実という夢を見ているのです。
それ以上のリアルを知る事がないから、夢とは気づかないのです。

この現実が真実だとするから、目覚めないのです。
そのように、現実が真実だと信じ疑わず、夢を見続けたくて、見ているのです。

眠りに入って見る夢、
眠りに入って眠っているという夢、
眠りから目覚めて、目覚めているという夢、

この三つの夢は、まったく異なるものではなく、
同じ夢にいるのです。
夢は覚めるものだという、眠りの夢の常識が、その理解を阻んでいます。
何十年も夢を見続ける事など、ありはしないと思わせるのです。

常識が夢です。
当たり前が夢です。
観念の世界にある事が夢を見ている事です。
記憶の中にいる事が夢を見ている事です。
時間の中にいる事が夢を見ている事です。

まったく夢を創っているのです。

現実の世界も、夢見の世界とおなじように、夢を創っているのです。

赤ちゃんは、夢を創る材料を持ち合わせていません。
だから、夢見の夢しかなく、目覚めれば、目覚めています。
目覚めているから、つまり、身体にしっかりと入りきっていないという事です。
夢見の夢さえ、曖昧な未完成の夢です。

夢を見ているのは自我なのです。
赤ちゃんは、夢見の夢から目覚めれば、まだ顕現しきれない自我を真我がめんどう見ているのです。

成長するに従い、自我はたくさんの夢の材料を記憶します。
同時に、みんなが抱いている常識、当たり前も記憶します。
それが自我に、目覚めない夢を展開していきます。
常識と当たり前が、いつだって夢に引きずり込むのです。

そうやって、かつての純粋無垢な赤ちゃんは、自我に埋没してしまいます。

その壁を開くことが、目を開くことです。 目覚めです。

壁、あるいは霧、意識次元を超えること、思い込みの殻からシフトする事です。

ほんとうに、え?どういうこと?って、なかなか理解できないと思います。
もどかしいですねえ。
落ち着いて、リラックスして、さぐってみるしかないのです。

時間も、常識も、当たり前も、あらゆるものが記憶にあります。
記憶から抜け出て、記憶に戻らず、言葉を思い出す事無く、
さぐるのです。

「気づくちから」がさぐるのです。

さぐったあちこちに、アンカーを打ちながら、たどれるロープを結びつけて、さぐっていくのです。

いつか、この日常で、ふいに、
そのロープを伝って信号が届くように、

あっ! 何でもない時に、いきなり、

あっ!あっ!あっ!って、

あちらのほうから、引っ張り込まれます。

その後の感動を期待してください。
どうしても、いつかはそうなるんです。

どうすればそうなるんだろ、はやくそうなりたい、そのように焦らなくても、
血眼で言葉の意味に捉われ言葉を探さすに、、力づくで目覚めてやろうなんて思わすに、
ただ日常を受け入れていればいいのです。
そうすれば、そう運ばれるシステムです。

やってやる・・・が夢です。
記憶の中で、戦っているのです。

やってやる・・・をあきらめるのです。

もう戦わないで、日常の起こるすべてを、受け入れていればいいのです。
そして、「気づくちから」にさぐらせてください。

う~む。 言葉ではなんとも説明しがたい。

わかろうとする方も、同じですよね。このもどかしさ。

 

 2012-05-09

  

 

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