火葬と葬儀
3日前に友人が亡くなり、昨日は彼の火葬と葬儀だった。
火葬場で彼の遺体が炉へ入れられ、一時間ほどで骨と灰になって出てくる。
大きな箸で骨を摘み、参会者全員で骨箱へ入れていく。
きれいな骨だ。
彼の肉体の最後の部分がここに物質としてある。
物質は陽気だ。そこに悲しみはない。
部屋一杯に彼の存在が満ちているのを感じる。
昔、野口整体を少しばかり学んだことがあったが、
私の先生は、人の死に際に立ち合い、気の状態を観察した時のことを
話してくれた。
「人は、生きてる時より、死んだ後の方が元気になるよ。気の力が強くなってる。」
そのとおりだ。彼は元気だ。
火葬場から葬儀の行われるお寺へ移動する。
2月とは思えないほど暖かい。
葬儀の時、僧侶の唱える言葉の一片が耳に飛び込んでくる。
「新帰元」。
新たに元に帰す。。。。
葬儀が終わり、彼の家族に挨拶してから、空を見上げると、
雲と青空が半々。
大きく深呼吸する。
頭がカラッポになり、
喪服に沁み込んだお香の香りが鼻孔に流れ込んできた。
(ブログ管理人)