わたしの終わり

覚醒と悟りの言葉

Aさんへの返信:頭が勝手にしゃべり出します。どうしたらいいでしょうか?:自己観察、身体と気の流れ

この記事は、以下の記事のコメント欄でなされたある読者と私(ブログ管理人)の問答です。だれかの役に立つかもしれないと考え、ひとつの記事にしてみました。

shikoutoshi.hatenablog.jp

【読者A】

私は普段は頭の働きが勝手に止まったり止めるのも何とか数分はできるようになりましたが、人と懇談をする機会があると全くできません。吐き気と頭痛でハイになり後から眠れなくなります。

先日も身内の行事があったのですが帰宅しても頭の中で勝手にぶつぶつ思うことが再生され、止めたくても止められず苦しみました。

頭が勝手にしゃべり出すのです。また胸辺りに何ともいえないモヤモヤ感もあるので苦しくて3日ほど壊れた機械のようになり寝れませんでした。

やっと落ち着いてきたのですが、心の中で叫んでいたのは、どうしよう上手く言えたかな?変なふうに思われてしまった、どうしよう。とか後悔や自然に振る舞えなかった自分へ罪悪感でいっぱいになります。

このままでは人と合う事をこれからも極力さけなければならないのかと考えています。どうしたら頭の勝手な動きと胸の何かを追い出せるのでしょうか?教えてください。

 

【ブログ管理人】 

>Aさんへ
Aさん、こんにちは。ブログ管理人です。

私は覚者でもカウンセラーでもない、Aさんと同じ立場にいる普通の人間です。
お役に立てるかどうかわかりませんが、もし、Aさんが役に立ちそうだと思ったら、実践してみてください。

私がAさんに提案したいことは、2つあります。
ひとつめは、私でもいくらか説明できるもの。
ふたつめは、言葉ではどうにもならないので、その道の先生の指導を受けてもらうこと。

まず、ひとつめ。

「頭の勝手な動きと胸の何かを追い出せる」方法を欲するのは、まず、それを「よくないこと」と考えて、もがいているからです。私たち誰もが持っている傾向ですが、「問題」と思える事態が発生すると、「それを、何とかしよう」とします。つまり、その「よくないこと」をコントロールし、「よいこと」に変えたがるのです。「よいこと」とは、「自分が思うよいこと」ですね。もっとシンプルに言うと、「自分の思うとおりにならない」から、悩んでいるわけです。「頭の勝手な動きと胸の何か」に巻き込まれるのも苦しいことですが、それをなくせないと思い悩むことで、苦しみが倍になっていると思います。

つまり、「悪いこと」だと考えて、なくそうとしないことです。
これで、「もがき」からくる苦しみがなくなります。

もっと具体的に言いましょう。
自己観察してください(詳しいやりかたは、記事「birdie さんへの返信」に書いてあります)。

まず、「胸の何か」を観察対象にしてください。
モヤモヤだったり吐き気がするような緊張や締め付けだったりすると思いますが、その身体の感覚を観察してください。その感覚は動いているはずです。変化しているはずです。どんなふうに動き変化するか、ネズミでも観察するように観察してみてください。

身体の感覚の方が、思考や感情より、巻き込まれることなく観察しやすいものです。
決して、その吐き気やらモヤモヤやらを変えようと思わないで、ただ、観察してください。
一体その感覚の正体は何なのか?つきとめてやろう。そういう研究者のような興味をもって観察してください。
この身体の感覚にずっと注意を注いでいると、「観察している意識としての自分」とその身体感覚の間に距離が生まれてきていることに気づくはずです。
身体感覚、あるいは、身体現象と「見ている自分」は、分離し、別個の存在になってきます。
もう、「見ている自分」は、その「胸の何か」ではありません。
さて、この間、Aさんの「頭の勝手な動き」は、どうなっているでしょうか?
胸のモヤモヤを観察している間も、ずっと思考は湧きっぱなしだったでしょうか?
それともいくらか静かになっていたでしょうか?
これも観察してください。

胸の感覚の観察で、「観察している自分」が「観察されている対象」と別個の存在になっていると感じられるようになったら、次に、頭の中の思考の振る舞いを観察してください。
ノンストップで湧きまくり、しゃべりまくる思考を、あの胸のモヤモヤと同じような感じで、変なおっさんが頭の中にいるが、どんな奴かよく見てやろうという研究者的興味をもって、観察してみてください。
最初は、思考の渦に巻き込まれてしまうでしょうが、諦めずに何度でも「観察者」の位置に戻り、観察するようにしてください。

この「自己観察」をしばらく続けたら、どんな変化が自分に出てきたか、自己査定してください。
「頭の勝手な動きと胸の何か」は、どうなったでしょうか?
相変わらずで変化なしでしょうか?それとも変化が見られたでしょうか?
それをずっと観察してきた「観察者」の位置にいるAさんは、苦しんでいるでしょうか?

 

次に、ふたつめ。
これは、「もがき」による苦しみの消滅ではなく、
Aさんの身体を直接調整することによって、根本的改善を為す方法です。
つまり、私は、Aさんに野口整体の先生の指導を受けることをおすすめしたいのです。

私は、ヴィパッサナ瞑想を学んでいる頃、同時に野口整体も学んでいました。
野口整体の要点は、「気」の運用による「健康の自然」(創始者野口晴哉の表現です)を取り戻すことにあります。「気」は「呼吸」によって生成され、また、運用されます。

野口整体では、「気」が下がっていることが、好ましい状態であるとされます。
気が頭の上ると、頭の中は思考=妄想で充満し、身体はバランスが崩れた状態のなります。
この頭に上った気を「丹田」に下げます。
そうすると、頭の中はカラッポになり、いわゆる「腹が座った」状態になり、
ビクビクしない決然とした行動ができるようになります。

また、活元運動という野口整体のもっとも基本的な技術があり、
これによって、身体に滞った(鬱滞)気が放出されます。
これは、身体の淀んだ気と同時に頭の淀んだ気も放出するもので、
Aさんのように常に頭がの中で思考がおしゃべりしている状態の人は、
活元運動中、ずっとしゃべりつづけます。
野口整体用語では、「邪気の放出」と呼ばれています。
さらに、操法と呼ばれる個人の身体を気によって調整するセッションを行います。

Aさんの場合、野口整体による気と身体の調整によって、
事態は大幅に改善されるように思われます。

可能ならば、野口整体の先生のところにいって直接指導を受けてください。
必ず効果があると思います。

 

 【読者A】

管理人さま
昨日は失礼な書き方をしていて大変申し訳ありませんでした。お忙しい所返信をありがとうございました。

おっしゃるようにその時は何とかしようと戦っていてヘトヘトでした。言葉もまだ相手がいるかのように出てきたり歩き回ったりパニックでした。

昨日はこちらの記事をいろいろ読んでいましたら、急に足首あたりがふわっと暖かくなり、あれっと思ったら全身ゆっくり何かが流れ始めいつものように戻れました。

パニックしている時は気が頭に上ってしまってるのだと思いました。これまでもパワーストーンを胸に入れた時もふわふわなったり、頭のてっぺんがもぞもぞする時も日によっては強く感じるので何なのかと落ち着かず恐怖でした。

できるだけ刺激がないようにいたいと思っていました。これからはそうなったら研究者的になって見てみます。昨日は研究者的という言葉がスッと入ってきて、そうか!と思いました。

野口整体にも行ってみます。検索をしたらたくさんお店がありました。おすすめのサイトがありましたら教えていただけたら嬉しく思います。何度も質問をしてすみません。

このような記事をお忙しいのにたくさん読めるように作って下さった事に感謝します。

 

 【ブログ管理人】

>Aさんへ

「急に足首あたりがふわっと暖かくなり、あれっと思ったら全身ゆっくり何かが流れ始めいつものように戻れました。」
ということは、明らかに「気」の流れに関係した現象だと思います。

野口整体を他の「整体」と間違えないように注意してください。
「整体」と名の付くメソッドはたくさんあり、「お店」もたくさんあります。
しかし、野口整体には「お店」というものはありません。「指導室」と呼んでいます。

下記のリンクは、整体協会の本部HPの「整体指導室一覧」です。
お住いのお近くにある指導室に電話してみてください。
http://www.seitai.org/list.html

また、野口整体がどういうものか事前にもっと知りたければ、
Youtube の動画や専門のブログを調べてみてください。
なにかアップされていると推測します。
(私自身は、調べたことはありません。)

もし、何か聞きたいこと、わからないことがあったら、本部に直接問い合わせてみたらいいと思います。

〒158-0095
東京都世田谷区瀬田1丁目9番7号
公益社団法人 整 体 協 会
電話 03-3700-2777
ファクス 03-3700-5591
E-Mail info@seitai.org

 

【読者A】

 管理人さま
度々の質問に返信をありがとうございます。こちらのブログ記事を読んで落ち着いてきたので、今日は頭のおしゃべりの時はどんなだったのかも冷静に見えました。野口整体の動画も見てみて、気のやり方を習いに行ってきます。ありがとうございます。