わたしの終わり

覚醒と悟りの言葉

記憶の中に住まないように 花岡修平 「真我が目覚める時」

*内容から判断すると読者の質問にたいする答えのように思える。

記憶の中に住まないように

本来のあなたは、どのような者であったのでしょう。
本来のあなたは、記憶に住む者でしょうか。
それとも、記憶の前を行く者でしょうか。
つまり、今に住む者でしょうか。

初めて会う人に暴力を意味づけるなら、あなたは記憶に住む者です。
初めて会う人に何も意味づけず、あるがままのその人を見ようとするなら、今に住む者です。

初めて会う人に限らず、昨日会って今日も会う人、あるいは先月、または去年会って今日も会う人も、それは今日会う人だから初めて会う人です。

この事はつまり、昨日会った佐藤さんは記憶であり、もういませんが、今日会う佐藤さんは全く初めて会う佐藤さんです、という事です。

記憶の佐藤さんと名前も見た目も同じように見えますが、今日会う佐藤さんは新しい今日の佐藤さんだという事です。

今会う人、今見るもの、今居る世界は、まったく今、初めて新しく会う人、新しく見るもの、新しい居る世界です。
記憶に入れて保存した過去のそれらではありません。

この事がわかるでしょうか?

今までは、過去の継続からの今日でしたが、その考えは正しくはありません。
ほんとうは新しい今日が現れ来たのです。
過去の体験は確かにあったかも知れません。
しかし、それはもう今は無い事を思い起こしてください。
そして、今のあなたも、まったく新しいあなたである事を理解してください。
それは、新しく産まれた赤ちゃんのように、記憶を持っていない人という立場です。

産まれたばかりの赤ちゃんは、まったくあるがまま、赤ちゃんです。
そうであるなら、今、過去ではない今のあなたは、まったくあるがままのあなたです。
ところが、思考であるあなたの「わたし」は過去に住み、記憶をまさぐり、暴力を見つけ出します。そうであるから、今日初めて会う人に暴力を意味づけます。

ほんとうは、

あなたは今、今、今と、次々新しく生まれているあなたです。
過去や記憶とは関係なく、真実今、新しく生まれたのです。
そして、次の瞬間また、新しく生まれるのです。
そこに過去の、あーだこーだ、は、意味を持ちません。
心の傷、ペイン・ボディ、それは・・・今新しいあなたには、無いんです。

そのあなたが、あるがままのあなたです。
この事がわかりますか?

セラピストさんやカウンセラーさんは、心理学や精神分析やら、学問的な手法を駆使して、症状を和らげようと努力なさるでしょう。

 しかしこれは症状ではないのです。

病気ではないのです。
ただ、あなたが意味づけているだけなのです。
意味づけるのを止めれば、人=暴力、あるいは、わたし=嫌われる、という恐怖、その幻は消え去るのです。

今までのあなたの物語を、ここで終了させてください。
そして、今から別のあなたの物語を始めてください。
つまり、今を生きるあなたとして、今、生まれるのです。
それは過去に意味づけされていない、真実新しいあなたです。
過去を閉じて、「今、わたしは新しく生まれた!新しいわたしだ」と宣言してください。

 真新しい、あるがままのあなたを、感覚してください。

何にも囚われない、自由なあなたを感覚してください。
なんと開放的な自分であるかを感覚してください。
あなたはどんな食べ物が好きなのか、どんな本が好きなのか、どんな映画が好きなのか、どんな人が好きなのか、新しく生まれたばかりだからわかりません。
これから、体験して知って行ってください。
初めて見る花を体験してください。
初めて味わう空気を吸ってください。
初めて見る空に感動してください。
初めて聞く鳥のさえずり。
初めて聞く友達の声。
初めて行くスーパー。
初めて作る食事。
全て初めての、あなたの世界を楽しんでください。
そのように、堂々と、新しいあなたとして生まれてください。
それが、あるがままのあなたです。

 そこに、暴力などありません。

そこに、好かれる嫌われるは、ありません。

そのようなものは、まだ未体験です。
人は誰でも、今、新しく生まれた自分です。
だって、今に生きているのだもの。
あるのは常に、今だけです。
もしも、あなたの「わたし」という、その思考で作られた偽物の自己が過去の記憶をまさぐり始めたら、すぐに今、新しく生まれてください。
もう、過去のあなたではなく新しいあなたです。
それは、いつだってそうだったのに、あなたが気付かなかったのです。
誰だって、今はあたらしい自分なんです。
そして、その事に誰も気付いていません。
みんなが気づくべきなのです。
過去は意味づけから来る思い込みにすぎません。
ほんとうは今しか存在してないのです。
そして、あなたは今、新しく生まれたあなたです。
希望、可能性に満ち溢れた、新しいあなたです。
それが、あるがままのあなた、自由なあなたです。
どうでしょうか?
眼が覚めたでしょうか?
これが事実であり、これが真実です。
一気にはこの事がわからないかも知れません。
これは、頑張ってわかろうとする事ではありません。

ですが、過去と今との在り方の違い、それはわかるはずです。
過去にどんよりと居る感覚と、この今にバッキバキで居る感覚と。
違いがわかるはずです。
ま、バッキバキになる必要はありませんが、わかるべきは過去は消えてしまった幻でしかないという事。
あるいは、もう幻でさえ無いのだという事。
今、新しく生まれれば、新しい自分が今ここにいる。
そういう事です。
新しいあなたは、真っさらで、純粋で、美しい素敵な人でしょう。
きっとそうなのです。
いろんな人に好かれ、いろんな人と笑顔を交わすでしょう。
笑顔で暮らしてください。
口角をキュッと上げてください。

それだけでも、あなたを好きになる人は、増えていくんですよ。
自信を持って生きて行っていいんですよ。
あとは、あなたという者を現しているあなたの本体(それを便宜上、真我とか神とか絶対者とか呼びます)。
それが、あなたを責任もって運んでくれます。
それにお任せして、今を生きてください。
新しいあなたとして。
そして、他の人にも、新しいあるがままの、その人を見るように向き合ってください。
なにも意味づけず、新しく発見して行ってください。